シネマで死ねない

語ることについて語るときに僕の語ること

まるえつは「ねえエリントン、スウィングしなきゃ意味ないね」と高城れにに唄わせた

昨晩、人生で初めてクラブというものに行きました。

自分の性格はかなりはっちゃけているけれど、行動は大人しいので

そういうところに行くにはかなり勇気が要りました。

行動力あるって言われるけれど、自分の範囲で走り回っていただけだった自分にとって

何か新しい世界へ飛び込むのは、変に怖いのです。

友達の誘いとお酒の力がなかったらきっと行けなかったでしょう。

 

 

終電で国内最大級のクラブに行き、入場に若干引っかかりつつ中に入って自分がまず感じたことは

こんなところが現代日本にあったのか

ということでした。ネガティブな意味でなく、ポジティブな意味でそう思った。

自分の普段の生活とはかけ離れた、深夜にその箱のなかにだけ存在するユートピア、そんな気がした。

ここにいる殆どの人は普段は普通に働いたりしてて

それから解き放たれて、解き放たれたくてここに来ているんだろうと感じた。

斯くいう自分もそれに近い。普段から自由に楽しいことやってるつもりだけど。

その比にならないほどの開放感がそこにはあった。

外国人にナンパされたりストリップ初めて観たりといろいろとあったけど

あの空気は好きだった。

 

クラブ音楽とか全然聴かないけど、あの場所で、あの明かりで、あの雰囲気で、

無意識にリズムを刻んでしまう二足歩行してる空っぽの生き物が乗らない訳がない。

自分は中学高校の頃、演劇部で表現としてのダンスとかやってたけど

そうではなくてもっと人間の根幹にある、たぶんスーフィズム的なのと同じような感覚で

揺られていた。

村上春樹は意味がなければスウィングはないと言っているけど

きっとスウィングに意味なんてなにもなかった。

 

言葉に出来ない感覚を言葉にするのは難しかったけど

とにかくまたクラブに行ってしまうんだろうなきっと。